自然光で上手く撮れるポートレートの秘密:カメラマン必見

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2018年9月20日

一般的なスナップ写真でも良く見かける、昼間の屋外で撮影された人物の写真は、自然光を使ったポートレート作品です。スタジオや写真館で撮影される人工的な照明を使用して作り出される光より、繊細な光のニュアンスを活かした表現力豊かな写真を撮ることができます。しかし、撮影者が意のままにコントロールできる照明とは勝手が違い、自然光を上手く使って写真を撮るにはカメラマン側が工夫する必要があります。そこで今回は、太陽の光を味方に付ける、自然光での上手なポートレート撮影の方法をご紹介します。

#1 撮る前に撮影の準備をしておきましょう!

先ず撮影を始める前に撮影の準備をしておきましょう。カメラやレンズの準備はもちろん、どのような作品を撮りたいか予めイメージを固めておくと当日スムーズに撮影を行えます。

天気予報をチェック

自然光ポートレートを撮影するためには、当然のことながら太陽が出ていることが必須条件です。万全の態勢で撮影スケジュールを計画するためにも、天気予報をチェックしましょう。

もちろん雨や曇りの日でも自然光ポートレートを撮影することは可能ですが、自然光が弱すぎると、どんより沈んだ印象の作品になってしまいます。アンニュイなイメージを表現したい場合は雨や曇りの日を選び、元気でフレッシュなイメージの作品撮りをする場合は、天気の良い晴れた日を撮影日とするのがおすすめです。一般的にも快晴の日が自然光ポートレート撮影に最も適しているとされています。

撮影場所のセレクト

自然光ポートレートを撮影するためには、撮影に適した場所を選ぶことが重要です。大前提として、周囲の人の迷惑にならない場所を選ぶことはもちろん、日当たりが良く背景がフォトジェニックな場所をセレクトしましょう。

撮影スケジュールを計画する前に、予めロケハンしておくと良いでしょう。ロケハンとは撮影場所の下見のことで、「Location hunting(ロケーションハンティング)」という和製英語です。言葉通り、写真映えしそうな場所をハンティングする心づもりで作品のイメージと合う場所を探してみてください。日頃からいろんな場所に出かけ、写真映えするスポットを覚えておくと撮影当日もスムーズに場所選びができます。

太陽の位置

自然光で撮影するポートレートでは、太陽の位置も作品イメージに大きく影響します。午前中の朝日が差す時間帯はクリアですっきりとしたイメージ。正午にかけては太陽の位置が高いため、力強い太陽の光を使って撮影できます。日が傾く夕方はノスタルジックな雰囲気を演出できるため、味のある作品に仕上げたいときに便利です。

このように、太陽の位置によって作品イメージをコントロールできるということを知っておきましょう。

光のさす方向

光りのさす方向を読むことも、自然光で撮るポートレートには必要です。太陽光が差す方向によってそれぞれ順光(じゅんこう)、斜光(しゃこう)、逆光(ぎゃっこう)と呼ばれ、作品イメージや撮影方法のコツが異なります。

#2 順光で撮る写真

順光とはカメラの背後に太陽があり、被写体に真正面から自然光が当たる光の向きのことです。順光で撮影する場合には、被写体が太陽の光で照らされたように明るくくっきりと移ります。また、順光で撮影されたポートレートは色味も濃く鮮やかな作品に仕上がる傾向です。

順光で撮る場合はモデルの負担も考慮して

順光で撮る写真は明るい太陽の光が真正面から当たるので、快晴で日差しが強い日は、モデルの人物にとって眩しく感じることもあります。真夏の屋外など日差しの強い日に撮影する場合は、モデルの負担を考慮して適宜休憩を取りながら撮影を行うと良いでしょう。

さらに、目を開けるのがつらいと感じるほど日差しが強い場合には、シャッターを切る直前のタイミングまでモデルに目を閉じていてもらい、シャッターを切る瞬間に目を開けるよう指示を出すとモデルの負担を軽減できます。被写体になる人物の疲れは表情に影響してしまいます。疲れた表情の人物写真は作品としても今一つという印象。カメラマンとしては、モデルにかかる負担をコントロールするよう心掛けることも大切です。

順光は撮りやすいが、白飛びする場合は露出マイナス

ポートレート写真の仕上がりイメージの特徴としては、キリっと鮮やかで力強い光が印象的な作品になることです。人物の細部のディティールまで繊細かつ色彩豊かに表現したいときは順光で撮影することをおすすめします。カメラの設定もあまり深く考えず、見たままの光景が写りやすいのが順光です。しかし、あまりに日差しが強く白飛びする場合は、カメラの露出をややマイナスにすると白飛びを抑えられます。

#3 斜光で撮る写真

斜光とは、読んで字のごとく被写体に斜め方向から光が当たる状態のことです。別名「サイド光」とも呼ばれ、被写体の立体感を表現しやすい光の当たり方になります。光と影の両方を1枚の写真で両立させ、ドラマティックな表現をしたい場合は斜光で撮影することをおすすめします。

メリハリのバランスコントロールは足を使う

斜光で撮影する写真の立体感やメリハリのバランスは、カメラマンがファインダーを覗きながら足を使ってコントロールする必要があります。好みの影の出方になるよう、被写体をファインダーの中に捉えたまま、少しずつ移動してみましょう。わずかに角度が変わるだけで作品の印象は大きく変わります。何枚か試し撮りをしながら、好みの立体感になる角度で撮影を行ってください。

陰影の強弱は光の強さによる

斜光で撮影する写真の陰影の強弱は光の強さによって異なります。快晴の日の屋外など、日差しが強いシーンでは被写体の陰影も強く、ドラマティックに表現されます。日差しの穏やかな曇りの日はほのかに陰影がつく程度です。どの程度のメリハリを表現した写真にするか、予め頭の中でイメージを固めておきましょう。そのイメージに近い自然光が現れる天気や条件を見極めることが大切です。

#4 逆光で撮る写真

逆光とは、被写体の背後から自然光が当たる向きのことです。カメラと太陽の光が向かい合うようになり、その間に被写体がある撮影シーンを逆光といいます。逆光で撮影すると、被写体は影で覆ったように暗く写り、被写体の背景はふんわりと明るく写ります。自然光が強ければ強いほど被写体の影が濃くなり、背景はより白っぽくふんわりとした印象になるのが、逆光で撮る写真の法則です。

 

順光で撮る写真と比べると、逆光での撮影は少し上級者向けともいえます。ちょっとしたコツで写真の仕上がりをコントロールすることが可能なので、今回ご紹介する方法を試し、逆光での写真撮影テクニックを身に付けましょう。逆光で撮る写真のコントラストをコントロールするコツは次の2つです。

日光の量を調節する

逆光撮影で被写体と背景のコントラストを抑えたい場合は、まず光の強弱を調節してください。光を弱くするには、屋外にいる場合は日陰に移動します。屋内の場合はレースカーテンをかけた窓際など、光が穏やかな場所を探してください。そうして日光の量をコントロールすることで、仕上がる写真のコントラストを抑えることができます。

露出補正でコントラストをコントロール

カメラの露出補正で写真のコントラストをコントロールすることもできます。逆光で撮影する場合、露出をプラスに補正すると被写体が黒く写ってしまう現象を抑えられます。どの程度露出補正すれば良いかは自然光の強さによりけりです。適正露出で撮影するために、0.3ずつ露出をプラス方向へ動かしながら数枚試し撮りをしてください。好みの仕上がりになる設定を確認してから、作品撮りを始めましょう。

#5 まとめ

今回は自然光で撮るポートレートについてご紹介しました。自然光を味方につけるには、まず作品イメージを固めるところから始めましょう。そしてイメージに近い写真が撮れそうな天気や場所を選び、順光、斜光、逆光を使い分けます。今回ご紹介した内容を参考にして、素敵な写真作品を撮影してください。

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