一眼レフやレンズを中古で買うときの11の注意点

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2018年11月16日

デジタルカメラが主流となって久しいですがカメラ技術も飛躍的に進歩し、安価なカメラでもかなりの高画質の写真が撮れるようになってきました。それにより一眼レフカメラのような本格的なカメラには、より高画質・高性能が求められるようになり毎年のように新しい技術を盛り込んだ製品が発売されています。しかし高性能なカメラやレンズは高価格で多くの一眼レフユーザーは新製品が出るたびに心を動かされ、購入に悩むことも多いと思います。現在カメラ市場では毎年のように新製品が出回ることに伴い多くの中古品も出回っています。従って、上手な買い物をすれば低コストで高性能なカメラやレンズを手に入れることも可能となっています。当然新品ではないのですから多少のリスクもあります。 そこで今回はコスト削減を考慮した場合の手段の一つとして中古品の購入という方法に目を向け、購入時の注意点等についてご紹介します。

#1 中古で買うのはおすすめできる?

当然ながら新製品は新しい技術が盛り込まれており、これまでにない撮影ができることも事実ですしメーカー保障もありますから新品を買うに越したことはありません。しかし、デジタル一眼レフカメラも販売が開始されてから随分と年月が経っており、これまでにかなりの技術革新があり今に至っています。従って、よほどの革新的な技術が導入された時は別としても、毎年出ている新製品が譲れないほどの技術革新がなされているかというとそうでもありません。ところがコスト面で見てみると程度が良くても中古品となるとかなり低価格となります。
従って、程度の良い中古品に当たれば大変お買い得であることは間違いありません。但し、中古品はあくまで中古品です。誰かが使用している以上、見た目に傷もなく綺麗であってもカメラ内に塵や埃が入っている可能性や見えないところに不具合がある可能性もあります。ですから中古品を購入するときには点検すべき箇所を十分チェックすることは当然ですが、多少の当たり外れも覚悟が必要です。
ちなみに、大手の中古カメラ取扱販売店では店の信用が直接営業利益に反映することを踏まえて十分な検査とオーバーホールの上で価格を決定し購入保証をつけて販売しているため低リスクで購入できます。カメラにあまり詳しくなく品質チェックに十分自信のない方は大手販売店で十分な説明を受けて、納得した上で購入されることをお勧めします。

#2 中古一眼レフ購入での注意点

見た目傷がなく綺麗なカメラであってもあくまで中古品です。使用しただけの機械パーツの擦れや歪み、ホコリやカビ等の混入もゼロとは言い切れません。購入後に起こる不具合での修理で逆にコストがかかることも否めません。そこで、購入時には以下のような注意点をふまえたチェックをおこなって、十分納得した上で購入することをお勧めします。

本体の傷

一眼レフカメラには高級品というイメージがあり利用者の多くは通常大切に扱っています。ですからお目当の中古品が見た目に傷が多い場合は、元のユーザーが大切に扱っていなかったり使用期間は短くても過酷な環境で使用していたり使用頻度が高かったりしている可能性があります。従って、カメラ本体の傷には十分注意が必要です。

ファインダー内のゴミ・カビの確認

見た目きれいでも保存状態が悪い場合はクリーニングができにくいファインダー内にゴミやカビがついている可能性があります。それにより機械部分に不具合が生じ撮影できなくなることも起こり得ます。従って、ファインダー内も十分チェックする必要があります。

イメージセンサー(撮像素子)の傷やゴミ・カビの確認

一眼レフカメラの場合、多くのユーザーがレンズを交換しながら使用しています。それによりレンズだけでなくイメージセンサーにも高い確率でホコリが付着してしまいます。その場合、撮影した画像に小さな黒い点やゴミが映し出されます。このような場合はメーカーにクリーニングに出せばきれいに除去してくれますが、購入後に余分な経費がかかります。また、中には自分でクリーニングするユーザーもいます。その場合、イメージセンサーに小さな線のような傷やシミがついていることがあります。イメージセンサーを見ただけでは分かりにくいので、購入前に販売店にイメージセンサーに傷やホコリ・カビがないか確認をされることをお勧めします。

見た目も重要だか使用シャッター回数はもっと重要

実はカメラには機種によりシャッター耐久回数(カメラのシャッター部分の耐久性による保証回数)というものが決まっています。従って、その回数を過ぎれば即シャッターがきれなくなるとは限りませんが、いつ壊れてもおかしくない状態であるということになります。ちなみにプロフェッショナル用の高級機種で40万〜30万回程度、ハイアマチュア用で20万〜15万回程度、アマチュア用で5万〜10万回程度です。従って、お目当の中古カメラの使用シャッター回数がこの耐久回数に近ければ購入してから使用できる回数が少ないということになります。

使用シャッター回数は中古カメラ販売店の場合、商品に表記されていることも多いですが確認できない場合には問い合わせてみることをお勧めします。ちなみにカメラの使用シャター回数はそのカメラで撮影したデータに情報が記録されており、パソコンで確認することができます。確認方法はMACの場合はそのままデータのプレビュー画面を開いて、ツール>インスペクタを表示>EXIF>イメージ番号で確認することができますが、Windows PCの場合は「Photo ME」等のソフトをインストールして確認します。ちなみにWebサイトの「ショット数.com」を使えばソフトをインストールしなくても簡単に調べてくれます。(iPhoneでもアプリをインストールすれば確認できます。)

フランジバックのズレによるオートフォーカスでのピントずれ

フランジバックとはカメラボディのマウント面(レンズの取り付け口)からイメージセンサー(撮像素子)までの距離のことで、カメラの使用状況によりずれる場合があります。オートフォーカス(AF)はフランジバックがずれているとレンズが正常でもピントがずれてしまいます。購入前に試写させてもらいピントのずれがないか確認することをお勧めします。

#3 中古レンズ購入での注意点

いくらカメラのボディがしっかりしていて性能が良くてもレンズによって写真の出来には大きな違いが出ます。ましてや不具合があるレンズでは満足のいく写真は撮れません。一眼レフの場合、新品のレンズでもピントの微調整が必要な場合があります。当然ながら中古レンズとなると、前のユーザーの使い方によってはレンズのずれやカビ、ゴミが付着して撮影に影響することが多々あります。そこで、購入前には以下のような注意点をふまえたチェックを行って納得した上で購入することをお勧めします。

レンズのカビやホコリ、キズ

レンズは使用環境や保存状態によってはレンズ内にホコリやカビが付着します。特にボディ側のレンズのキズや汚れ(カビ・ホコリ)は直接が撮影した画像に現れます。またカビは徐々に拡がっていきます。レンズの表面の汚れはクリーニングできますが、内部のホコリやカビの除去はメーカーに依頼することとなりコストがかかります。(使えなくなる場合を覚悟の上ならクリーニングキットを購入して自分で行うこともできなくはないです。また、古いレンズはメーカーで修理不能ということもあります。)
従って、購入前にカビやホコリ、キズがないことを確認することが大切です。

レンズコーティングの劣化

カメラ用のレンズには性能を高めるためにレンズ表面にコーティングが施されています。利用頻度や保存環境により、このコーティングが剥がれくもりが現れる場合があります。購入時には、くもりがないかのチェックが重要です。

ピントのずれ(AFピンボケ、片ボケ)

レンズは新品でもカメラ本体との相性でオートフォーカスにズレがある場合があります。当然ながら中古品となると使用状況や保存環境の影響等によりメーカーに依頼してズレの調整をしてもらわなければならない場合も少なくありません。またレンズによっては前のユーザーがレンズを分解してクリーニングを行い、それにより片ボケのような状態のものもあります。そのようなことはないかの確認が必要です。

レンズマウントの磨耗、キズ

使用頻度の高いレンズの場合マウントが摩耗していることもあり不具合を生じることもあります。使用頻度や扱い状況を知るという意味でもチェックが重要です。

レンズのカニ目のキズ

レンズのカニ目(レンズを固定するリング状のネジの凹み部分)に傷があるということは、分解した可能性が高いということです。カニ目に傷がつくような分解をしたレンズは要注意です。(メーカーがクリーニングのために分解した場合には、見てすぐわかるような傷はほとんどありません。)

オートフォーカスの動作

オートフォーカスが正常に機能しているかも確認が必要です。精密機械ですから使用状況・環境等によるホコリや破損で正常に作動しないこともあります。 

#4 まとめ

コスト削減のための中古カメラやレンズを購入する場合の注意点についてご紹介しました。注意点がありすぎて中古品はリスクが大きいと思われたかもわかりませんが、より性能の良いカメラを求めて買い替える人も多く、ほとんど使用していないような掘り出し物も結構あります。良い中古品を購入すれば新品ボディ1台の予算でレンズも買えます。ご紹介した注意点を考慮し販売店で相談の上ご購入されれば、決して悪い買い物でもありません。機材を揃える一つの手としてご検討されてみてはいかがでしょう。

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